映画 「マヤ -天の心、地の心ー」
こんにちは!
もうあと半月で今年も終わでりですねぇ・・。
今日はこんな時期にぴったりの映画をご紹介したいと思います。
巷でささやかれている、マヤの暦が2012年12月21日で終わりを迎える・・・・なんて話を耳にされたことある方も、いらっしゃるんじゃないかと思うのですが、どうでしょうか?
何年か前にアメリカで映画化されたりして、2012年12月世界が滅亡!!なんて、ドラマチックに語られたりしておりましたが・・・・。
そもそも、マヤ暦が終わる=世界が終わる・・・ということではなく、何種類もあるマヤ暦のうちのひとつ、「13バクトゥン(5125年)の周期が終わる、ということだそうです。つまり、5125年の周期がひとつ終わり、また新たな5125年の周期が始まる、変化の時だと言うことなんでしょうかね。
今回ご紹介する映画「マヤ -天の心、地の心-」(http://www.heart-of-sky.net/about)は、今を生きるマヤの人々が直面している問題を、真正面から扱ったドキュメンタリです。
決して、明るく、楽しく笑える映画ではありませんが、これもまた、メキシコのもうひとつの顔でもあり、知っていただけたらと思った次第です。
メキシコの南部、チアパス州や、隣国グアテマラは900万人に及ぶマヤの人々が暮らす地域です。
美しい自然や、素朴な人々の暮らし、素晴らしい織物や刺繍の民族衣装など、そこを訪れる人々を惹き付けてやまない魅力にあふれた地域です。
しかし、それと同時に、伝統とグローバリゼーションの狭間で様々な困難にも直面していることをこの映画は教えてくれます。
多国籍企業による金鉱山の開発による環境破壊、そして搾取。
14年以内に完全に伐採されつくしてしまうという、ラカンドンの人々の密林。
などの様々な問題を6人の若いマヤの人々に取材しつつ、取り上げています。
そんな中で、私が一番気になったことは、遺伝子組み換え作物の導入により、自然のトウモロコシが淘汰されようとしていること、です。
実際、メキシコの主食であるトルティージャは、街のあちこちのtortilleria(トルティージャ屋さん)で売られていますが、tortilleriaで使われているトウモロコシの8割はアメリカから輸入された遺伝子組み換えのトウモロコシだと聞いたことがあります。
トウモロコシは、メキシコの豊かな食文化の核になっているものです。
日本人にとってのお米のように。
マヤの人々の創世神話「ポポル・ブフ」では、人々はトウモロコシから作られたといわれています。トウモロコシは彼らの命の象徴です。
それが、外国企業の利益のために、遺伝子組み換え作物によって駆逐され、伝統、生活、食文化が壊されつつあるとは・・・・・。
むぐぐくくぅ。
声にならない憤りを覚え、勢い余ってもう一本映画を見ました!
そして、より大きな憤りが・・・・・。
「モンサントの不自然な食べもの」(http://www.uplink.co.jp/monsanto/)という、遺伝子組み換え作物市場の90%を誇る企業、モンサント社を追ったドキュメンタリ映画です。
こちらはメキシコのトウモロコシの話だけでなく、食の安全や環境への影響などを、私たち自身の問題として考えるキッカケになるような映画でした。
自分自身、あまりこういったことに注意を払ってはいなかったのですが、知らないって怖いなぁと思いました。モンサント側の人がすこぶる悪人顔に見えましたよ。はい。
・・・・話は戻って。
マヤの暦にリンクするように、様々な変化の真っ只中にあるこの時代・・・・
どちらの映画も、自分の世界とつながってありながらも、普段意識することのない大きな世界、を考えるキッカケとなるような大変興味深い映画でありました。
と、ついつい熱くなりすぎてしまうところを、(これでも)抑え目に語ってみましたが、百聞は一見にしかず!興味のある方はぜひ見てみてくださ~い。
マヤ-天の心、地の心-(http://www.heart-of-sky.net/about)